世界限定500台。後の「MiTO(ミト)」に引継がれたアルファロメオ「8Cコンペティツィオーネ」がオークションにて登場
アルファロメオが生み出した2シータスポーツモデル「8Cコンペティツィオーネ」がオークションにて登場。
この個体は、マセラティ「3200GT」をベースとしたデザインとして、2003年にフランクフルトモーターショーにてプロトタイプモデルとして世界デビュー。
パワートレインとしては、当初「3200GT」と同じ排気量3.2L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載する予定でしたが、排気量4.7L V型8気筒自然吸気エンジンへと変更され、最高出力450ps、最大トルク470Nmを発揮する高回転型エンジンを採用。
生産台数としては、世界限定500台のみで、アルファロメオとしては「SZ」以来の2シータFRクーペとして販売を開始しました。
※ちなみに、コンペティツィオーネとはイタリア語で「競技」を意味。
車体サイズとしては、全長4,280mm×全幅1,900mm×全高1,250mm、ホイールベース2,595mmと非常にワイド&ローで、車体重量は1,400kgとV8エンジン搭載ながらもかなり軽量。
おまけにトランスミッションはフェラーリ「F1マチック」やマセラティ「カンビオコルサ」と同じ6速セミAT(のみ)搭載で、サスペンションは前後共にダブルウィッシュボーンを採用しています。
今回出品される個体は、2009年モデルで、ボディカラーはレッド、足回りについては標準ホイールとレッドカラーのブレーキキャリパカバーを装着しています。
デザインを確認していくと、フロント・リヤテールライト、フロントフェイスデザインが丸々しくなっていますが、これは後のアルファロメオがエントリーモデルとしてラインナップした「MiTo(ミト)」にも採用されていて、実はスポーツモデル第一弾として「8C」が登場した後に、第二弾として登場したのが「MiTo」で、相当な思い入れが強い一台であったと言われています。
よ~く見てみると、フロントデザインの愛着ある表情は「MiTo」にも見えますが、フロントノーズの出っ張りは「エンツォ・フェラーリ」に見えるという不思議。
内装はオールブラックのフルレザーにフルバケットシートを採用していますね。
ステアリング周りには、レザーだけでなくカーボンファイバパーツも使用されています。
もちろん、ステアリングホイール後ろにあるパドルシフトもカーボンファイバ製。
走行距離は8,000km未満と低走行でありながら、エンジンや各種消耗パーツは定期メンテナンス済みで、コンディションは良好であるとのこと。
なお、この個体は2月にフランス・パリにて開催されるRM Sotheby’sオークションにて出品される予定となっています。
日本での新車販売価格は2,200万円でしたが、本オークションでの予想落札価格は2,880万円~3,600万円と非常に高額で、これはフェラーリ「488GTB」(3,070万円~)が購入できる値段と言えますね。
Reference:CARSCOOPS